SoundCloud・クレオフーガ・chobit比較 DL販売する音声作品の試聴データ用にはどれが最適?
2016年01月24日

SoundCloud・クレオフーガ・chobit比較 DL販売する音声作品の試聴データ用にはどれが最適?

音声作品や音声素材集をDL販売するにあたって、大事なのは試聴データの公開です。
DL販売サイトによっては、サイト側に試聴プレイヤーが用意してあるので楽なのですが、サイト側に試聴プレイヤーがない場合は、体験版として試聴データを配布するか、試聴できるページへのリンクを紹介文に入れておく必要があります。

zipになっている体験版をダウンロード→zipを解凍→聞く という流れはユーザーには負担が大きく、そのために購入してもらえる機会を逃したら勿体ありません。できるだけネット上で試聴できる環境を整えておくべきです。

試聴用の音声データをプレイヤー付きで上げられるサイトとしては、

・自分のサイト(ただしJimdoのような自由度の低いサイトでは無理)
※2016.12.07追記 JimdoでもDropboxとの合わせ技でできました!

・動画サイト(ただし動画を作る手間がかかる)

SoundCloud(有名なので特に説明はしません)

クレオフーガ(音なら何でもアップロードしていいサイト。詳細

chobit(DLsite.comの姉妹サイト。DLsite.com以外で販売するものにも使える。詳細

が挙げられます。

この記事では、SoundCloud・クレオフーガ・chobitを比較していきます。
音声作品のダウンロード販売を考えている方だけでなく、「外部サービスの埋め込みプレイヤーを使って自分のサイト上でオリジナル曲を公開したい」という方にも参考になると思います。

※外部サービスではなく、自分のサイトのファイルサーバー上に埋め込みMP3プレイヤーをアップロードして使いたいという場合は、こちらの記事が参考になります。
いろいろ見たけど、埋め込みmp3プレイヤーは「audio.js」がおすすめ! 対応ブラウザ多し、デザイン良し、設置は簡単!


埋め込みプレイヤー 単一トラック


まずは、埋め込みプレイヤーから比較していきます。
DL販売サイトの紹介文欄が埋め込みタグ対応であれば、これらのプレイヤーを埋め込むことができます。
また、Jimdoのような自由度の低いホームページ作成サービスを使っていても、ページ中に音声プレイヤーを設置することができます。

「単一トラック」というのは、1つの音声ファイルのみを埋め込むという意味です。
複数トラックをまとめて埋め込む場合の比較は次の項目で別にやります。


◆SoundCloud


このような大きなプレイヤーと、




小さなプレイヤーを選べます。



再生ボタンの色は自由に変えることができます。

【長所】
・シンプルでうるさくないデザイン。
・波形表示が見やすい。
・カスタマイズ性が高い。

【短所】
・Private(アップロード者しか知らない特別なURLを教えてもらうか、埋め込まれたプレイヤーで聞くしか聞く方法がない)とPublic(SoundCloud上で誰でも聞ける)を決めるのですが、Publicにすると再生後余計なメッセージが出て、いちいち×印を押さないともう一度聞けません。それに気づかず、もう聞けないと思う人が続出しそうなデザインなのが特に問題です。

こんな感じです。(いいのがなかったので、長くてすみません。ですが、再生ボタンをもう一度押して停止することでも同じ状態にできるので、すぐに試せます)



・Privateにしていても、一時停止ボタンを押すと上記と同様の状態になる。そして、Privateなのでリンク先(アップロード者のSoundCloudのページ)でその音を聞くことはできない。Private公開用URLに飛べばいいのに……。

※2016.12.07追記
仕様が変わり、PublicだろうがPrivateだろうが再生後にメッセージが出るようになりました。
今後も仕様が変更となり、上記の説明と実際の挙動の間に食い違いが起こる可能性がありますが、この記事を書いた時点での仕様はこうだったということでご了承ください。


◆クレオフーガ


デザインは黒と、



白が選べます。



(選べるというか、タグ内のblackをwhiteに手動で書き換えると色が変わります。これは公式のヘルプで案内されていますが有名ではなさそうです。タグを直接書き換える必要があるので面倒ですし)

【長所】
・SoundCloudより縦幅が小さくコンパクト。
・SoundCloudと違い、余計なメッセージが出ることなく何度も繰り返し再生できる。

【短所】
・文字の小さいサイトでは、プレイヤーの中の文字が目立ちすぎる。
・このブログは横幅が小さいので差が出ませんが、もっと横幅が大きいサイトの場合、表示されるタイトルの文字数がSoundCloudより少なくなるので、タイトルが分かりにくくなる。
・波形表示が見にくい。(特に無音部分に入ると、まだ再生が続いているのかどうか見ても分からない。そのくらいなら普通にゲージ表示の方が分かりやすいのですが……)


◆chobit




【長所】
・音量調整、リピート再生など、機能が豊富。

【短所】
・カスタママイズ性ゼロ。特にサイズ調整ができないのが問題。widthをいじっても右の方から見切れていくだけで、縮小されない。よって、サイトの幅が740px以下の場合は使えません


◆まとめ


chobitはサイトの幅に合わせてサイズが調整されないので使いにくいです。
機能面ではクレオフーガが一番いいのですが、音楽と違い無音部分の多い効果音素材集の試聴データを再生する場合は、SoundCloudの方が見やすいです。SoundCloudのように余計なメッセージが出てこないクレオフーガか、デザインのいいSoundCloudか、悩ましいですね。

Re:Iのサイトは文字が小さいので、プレイヤー内の文字が大きくて太いクレオフーガより、SoundCloudの方がサイトになじみました。


埋め込みプレイヤー 複数トラック


複数のトラックをまとめて埋め込む場合の比較です。


◆SoundCloud


プレイリストを埋め込むことができます。
プレイヤーのデザインの基本的なところは単一トラックの時と同じです。



【長所】
・デザインは文句なしです。

【短所】
・やっぱり途中で止めると余計なメッセージが出ます。


◆クレオフーガ


非対応。

※2016.12.07追記
クレオフーガ様公式Twitterより補足情報をいただきました。



◆chobit




サイズ調整ができないので論外。


◆まとめ


消去法でSoundCloudです。

プレイリストの場合は1周再生し終わってもあの余計なメッセージは出ないので、問題は一時停止した時だけです。個々のトラックをPublicにしておけば、とりあえずメッセージの×印に気づかずSoundCloudのリンクをクリックしてしまっても、そこで個々のトラックを聞いてもらうことができます。

とは言え、Publicトラックが多い場合は埋もれてしまうので、あまり有効な対策ではありませんし、僕の場合はAudacity講座に使っている音声データからSoundCloudにやってきた人(=オタクとは限らない)がいきなりヤンデレ耳かきを聞いてしまってドン引きするということ避けるため、音楽以外はPrivateにします。


リンクで共有


埋め込みプレイヤーが使えない時は、「このページで試聴できます→URL」などとして、試聴できるページに誘導します。

なお、各サービスの作品個別ページへのリンクを張るのではなく、プレイヤーを埋め込んだ自分のサイトに案内するという手もありますが、その場合自分のサイト上に販売作品1つ1つの個別ページを作らなければならなりません。


◆SoundCloud


単一トラック(Private)
https://soundcloud.com/rei-yumesaki/se1/s-znY46

プレイリスト
https://soundcloud.com/rei-yumesaki/sets/yandere-mimikaki/s-GWedj

※なお、Publicの場合、再生が終わると勝手に関連トラック(Related tracks)を再生し始めるので、販売物の試聴には不向きです。(別の音声データまで商品の一部だと思われて「試聴で聴いたデータが入ってない、詐欺だ」と思われるかも知れないため)
こんな感じになります。
https://soundcloud.com/rei-yumesaki/ydlu1lib1jnj

プレイリストはPrivateでもPublicでも、リストに入っているトラックしか再生されません。


◆クレオフーガ


https://creofuga.net/audios/83223
再生終了後、勝手に関連作品を再生し始めるので駄目ですね。
他の方の作品を試聴データの一部と勘違いされたらたまりません。


◆chobit


http://chobit.cc/9lb7g
DLsite.comとの結びつきが強いので、何となく他のDL販売サイトでは紹介しにくいですね……。
せっかくDLsite.comより出品者の取り分が多いサイトで買ってくれようとしていた人が、chobitを経由してDLsite.comで購入してしまったらもったいないですし。


◆まとめ


Privateに設定したSoundCloudが安定です。
Publicにしていると関連トラックが勝手に再生されてしまい(しかもSoundCloudをよく知らない人にはトラックが切り替わったことが分からないかも知れないデザイン)、「試聴データ」としてはかなり問題がありますのでご注意ください。


全体のまとめ


あちこちにアップロードすると大変なので、試聴用データはSoundCloudにアップロードして、Privateに設定するのが一番いいと思いました。
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