その名も『Audacityではじめる音声編集』!
このブログでたまに言っていた「今は言えない●●の仕事」というのは、この書籍の執筆のことだったのです。
著者なりのアピールポイント
◆日本初のAudacityの解説書!(公式ヘルプは英語です)
◆Re:I本館のAudacity講座の書籍化ではなく、書き下ろし。親しみやすさはそのままに、一層丁寧で詳しくなりました!
◆初心者向けの補足説明も充実! MP3のビットレートごとの音質比較、編集のクオリティを上げるコツなど、かゆいところに手が届く!
◆全エフェクトの全設定項目を1つ1つ解説!
◆図がたくさん載っていて分かりやすい!
◆自分で言うのもなんですが、優しさを込めて書きました。
例えば、大きい音が出る可能性がある操作に関しては、事前に「耳を傷めないよう音量を下げておくことをおすすめします」と書いてあったりします(笑)
とにかく人の役に立ってほしい!
ぶっちゃけてしまうと、2000円強も出してAudacityの解説書を買おうと思われる方は少ないのではないかと思うのですよ。公式のマニュアルが英語であるとは言え、ちょっと検索すればRe:I本館のAudacity講座のように、解説サイトが出てきますしね。
今から言うことは出版社様の方針とは無関係ですが、僕としては「個人が購入する需要は少なくても、集団で1冊、参考資料として経費で購入する需要ならあるんじゃないか」と信じて執筆しました。
例えば、音声編集を扱う部活やサークルに1冊置いておくには、結構いい本なんじゃないかと思うんです。部室がネットにつながっていなくたって、その場でぱっと開いて確認できますし。この本を見ながら後輩にいろいろ教えるなんて、ちょっとロマンがあるような気すらします(笑)
僕自身、Audacityとの出会いは、高校時代の演劇部と文化祭実行委員会でした。劇中で使う効果音の編集や、出し物で使う音声の編集に使い始めて、それから自分の趣味にも使い始めたのです。
パソコンのソフトを独学で(説明書なしで)どの程度使えるかは結構個人差があるみたいで、僕はしばしば、他の部員や委員にAudacityの使い方を教えてくれと頼まれました。
僕はたまたま説明書がなくてもある程度Audacityを使うことができました。
僕の周囲にいた生徒は、たまたま僕がそこにいたので、説明を受けることができました。
そして、引退時にAudacityの簡易マニュアルを置いてきたので(まだ残っているかは不明ですが)、後輩たちもそんなに困ることはなかったのではないかと思います。
でも、もしかしたら他の部活、他の委員会、他の学校の生徒たちは、Audacityの解説書がないことによって何かを諦めなければならなかったかも知れません。
そう考えると、日本にAudacityの解説書が生まれたということには、大きな意味があると思うのです。
例え売れなくても、どうかこの本を必要としている人の元には届いてほしい。
それが僕の願いです。
発行に至るまでの経緯
気になっていらっしゃる方も多いと思うので書いておきます。
@2015年5月半ば、工学社様から執筆依頼メールが届く。おそらくRe:I本館のAudacity講座経由。
奇しくも退職を決意した直後でした。
A「お返事の前に企画のコンセプトを教えてください。Audacityの解説書なんて需要ないと思うんですけど、何で出版しようと思ったんですか?」と返信する。(もちろんこれはオブラートも礼儀も取っ払った要約ですよ^^;)
B「Audacityの解説書はまだ日本では出ていないので作ろうというのがコンセプトです」と言われる。うーん、確かに、ある情報に関してまだこの世に本がないのなら、本がある状態にすべきだなと思う。(情報フェチ)
C「依頼は引き受けるけど、執筆は退職するまで待ってね」と言って納期を12月末にしてもらう。(待たせすぎw)
D12月末脱稿。
E何と、出版社の方と会ったこともなければ、本名をお伝えすることもないまま、着々と出版の準備が進む。
F昨日「見本誌を送るので住所教えてください」と言われ、ようやく身元を明かす。
G昨日の今日で見本誌が送られてきた。工学社様のホームページにも新刊の案内が出ていたので、もう情報解禁だなと判断しこの記事を書く。←今ココ!
顔も年齢も本名も経歴も知らない相手との仕事が成り立つのって、なんだか素敵ですよね!
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